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半同棲していた大好きな、大好きな彼が自死で居なくなってしまいました。
当たり前に明日があったのに。
助けてあげられなくてごめんね。

後悔の27日

明日が3回目の月命日。

要は、「あの日」、あの後悔の日が今日で3回目。


1回目と2回目は一緒に過ごしたアパートにいた。

鍵はお母さんに返してしまったから、中に入る事は出来なかったけど。

いつも私が車を止める。

そう、あのいつもの定位置に車を停めて。

前にはあなたの車があった。

そこであの日を過ごした。

もう肌寒い車に乗ってあの日の夜を過ごした。

彼に、帰ってきたよ。

一人じゃないよ。

そう言うように泣きながら過ごした。


あの日の夜が1番辛い。

後悔の日だから。


そして、今日が3回目の後悔の日。


あれから3ヶ月か。


一人暮らしが長かったから、もうひとりの生活もだいぶ慣れたよ。


「ただいま。」

「おかえり。」


それがどれだけ幸せだったか知らなかった。


なんで帰らなかったのかな?


でもね、帰らないよ。

だって

夕方まで2人で楽しく過ごしたじゃん。

笑ってたじゃん。

私はあの日、夜まで地元の友達の集まりがあった。

翌日も私のアパートの近くで予定があった。

彼は翌日朝6時から仕事。

寝不足にさせたくなかった。


言い訳。

帰らなかった事が当たり前。

そんな風に考えないと、潰されちゃうから。


ご飯も食べられなかったんだよね。

いつもはあんなに大食いなのに。

お酒も全然飲めてなかったね。

いつもは毎晩飲んでるのに。

眠れなかったんだよね。

うとうとしながら夜が明けたんだね。

いつもの私はいなくて。

寂しかったんだね。


ごめんね。


どんな最後の夜を過ごしたのか。

どんな想いだったのか。

何を考えていたのか。

泣いてたの?


何を考えても、それはただの想像だから。


だけどごめんね。


私があの日帰っていれば。

そうすればあなたはきっと今も私の隣にいた。

そう信じてる。


何度もごめんねを言った。


彼の友達も、私の友達もみんな言う。


謝らなくていいんだよ。

彼も望んでないよ。

だって大好きだったんだから。

彼は幸せだったんだから。


私を心配してくれた言葉。


ありがとね。


泣くなよ。

私のせいじゃないよ。

俺しくじっちゃったな。

バカだなあ〜笑


きっと彼もそんな事を言ってくれる気がする。


でもね、でもね。


そう言ってくれる人がいないの。

彼が言ってくれたら、私は納得できる。

そうだよね。

ほんとバカだな〜。

なんて笑えるかもしれない。


だけど言ってくれないから。

言ってくれる彼はもう二度と喋らないから。


だから私はずっと後悔する。


そんな後悔の日。


最後に彼と連絡が取れたのが20時24分。

また近づいてくる彼との別れ。

今日は綺麗なお花を買って帰るよ。

彼のこと。

2016.8.28 早朝

31歳の夏。

まだ若すぎる。


半同棲してたから。

ほとんど自分のアパートは使ってなかったのに。

なんであの日だけ帰らなかったかな…


「自殺」って聞くと、

弱い人とか鬱とか。

そんなイメージを持たれるけど。

全然違って。

ほんと元気で明るくて。

いつも笑顔。

仕事も一生懸命。

趣味も充実。

一応大好きな彼女もいた。

(そこは自信を持って自分で言う)

思いやりがあって優しくて。

男気があって。

だけど、甘えん坊で。

どこか抜けてて可愛くて。


「自殺」


って言う概念が浮かばない。

そんな人。


多分衝動的なもので。


遺書はない。

iPhoneは壊れてしまって見れない。

自殺の原因も不明。


だからね、何にもわかりません。

なーんにも。

なーんにも。

寂しいよね。

信じられないよね。


だけど事実としてあるのは

彼が夜中に時速170kmくらい飛ばして高速を走らせた事。

自らの運転で。

そして私と再会した彼は、警察署の遺体安置所にいた。

冷たいステンレスの上で横になってた。

体には毛布がかけてあって。

顔には血が付いてて。

怪我もアザもあって。

洋服は洗って干してあった。

昨日のままだったね。


そして、私の生活は変わった。

自分のアパートに帰ってきた。

ひとりぼっちの生活。


だから彼が居なくなった事実を理解するのは早かった。


心は付いてかないよ。


泣いて泣いて。

もういっそこのまま朝が来なければいいのに。

会いたい。

死ぬほど会いたい。

死んででも会いたい。


死んででも会いたい人なんてみんないる?


「自殺はいけません」


子供の頃から教えられてきた。

そうだと思ってた。

いや、そうだと思う事もないくらい無関心だった。


「生きたくても生きられない人もいる。

だから自殺はいけませんよ。」


そんな先生もいたな。

今更思い出すよ。


でもね先生、それは違うよ。

彼も生きたかったんだ。

明日を信じてたんだ。

だけと生きられなかった。


彼の生きたかった明日を私は必死に生きてる。


正解のない、出口のない、暗闇の中で、必死に生きてこうと思う。