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半同棲していた大好きな、大好きな彼が自死で居なくなってしまいました。
当たり前に明日があったのに。
助けてあげられなくてごめんね。

何度か彼の夢を見た。


いろんなのがあって、起きて切なくなったり。

悲しくなったり。


今日の夢は悔しい夢だった。


彼は生きてた。

そして私のそばにいた。


彼に辛い事があって。

一緒に悲しむんだけど…


彼はまたいなくなってしまう夢。


そう、私はまた彼を助けられなかった。


絶望した。


同じ過ち。


ごめん。


前に彼にフラれる夢も見た。


彼はもう居なくなってるのが前提なんだけど、なぜか復活してて。

なんでだろう?って思いながらも彼がいるのが嬉しかった。


だけど。

フラれちゃうの。


なんで?

こんなに好きで居てくれたのに!

こんなに好きなのに!

ずっと待ってたのに!


そうやって彼に伝えるんだけど。


「だって、そばに居てくれなかったじゃん。」


そうやってフラれちゃう夢。


目が覚めて、心がぎゅーっとなったけど。

だけど夢で安心した。


やっぱり夢ってこわい。


自分が死ぬ夢も見た。


もう彼の居ない世界で。


私はだれか魔術師か占い師かに、

「あなた1週間後に自殺で死にますよ」

そんな事を言われる。


初めは信じてなくて。

そんな馬鹿な話。

信じないよ。


そう軽く思ってるんだけど。


だんだんと顔がやつれて。

なんだか疲れて来て。

気力も体力もなくなって来て。

ああ、もしかして本当に死ぬのかな?


って気持ちが変わってくの。


とにかく怖くて。

怖くて怖くて。

こんな自分になってくのが恐怖だった。


誰かたすけて!!

叫びたかった。


だけどそれと同時に、その時感じた事が今でも1番怖い。


「ああ、死ねばこの恐怖もなくなるんだよな。」


そう。

死んだら楽になれるんだな。

ってこと。


その瞬間目が覚めた。


そして思った。

彼もこんな気持ちだったのかな?


怖かった。

自分の意思とは関係なく、絶望していく感じ。


死ぬことで楽になる。

その思考が生まれた事が、また怖かった。


私は夢だった。

起きたら明日があった。


夢。


彼に会う唯一の方法。


だから起きて悲しい夢でもいい。

虚しくなってもいい。


だから会いたい。

またでて来て!!


毎朝その日の夢を必死に思い出す。


彼が出てこなかったか。

夢は忘れちゃうから。

ストレス

最近髪の毛を切った。

彼が居なくなってから初めて。

彼の知ってる私じゃなくなるのが嫌で行けなかった。

だけど、私は髪の毛を切った。


それも、いままで伸ばしてきた前髪を切った。

正直相当なイメチェン。


それには理由があって。


髪の毛の一部が縮れてきていて、前髪を伸ばしてあるとその部分が目立ってしまい、それを隠すために切った。


なぜ縮れてるのか。


しかもほんの一部だけ。


どうやらストレスらしい。


実は彼が居なくなった直後、私は髪の毛を抜くようになってしまった。


それも不安定だと起こる現象らしい。


今縮れてるのはちょうとその部分。


体は正直。




前髪を切った姿、見た事ないよね?

どう?

似合う?


そう彼に聞いてみた。


返事はない。


うん、そんなのもう分かってる。

分かってるんだ。


分かってるけど。

どこかで期待してるんだ。

泣くこと。

人前で泣いたのはいつが最後だろう。


通夜、告別式の時。

泣いても泣いても足りなくて。


彼の名前を見るのも嫌。

彼の名前が読み上げられるのも嫌。

彼の写真を見るのも嫌。


現実を受け入れたくなくて。

とにかく泣き続けた。

今までで1番泣いた。


その後も、毎日泣き続けた。

彼と最後に別れたのが私の車。

彼を駅に送り届けてしまった。


また明日ね。


そうやって手を振った。


だから車に乗るのが嫌だった。

乗ると涙が止まらなかった。


だけど。

告別式が終わってから。


もう誰かの前で泣く事が出来なくなった。


少しの間、実家に寝泊まりした。

家族は私を心配した。

家族は彼にも会ってたから。


だけど泣けなくて。

涙を我慢するのが辛くて。

平気なフリしてすぐにアパートに帰った。


仕事にも行った。

往復は車。

泣き続けて走った。


実は彼とは私の職場で出会った。

趣味のボルダリングジム。

私はスタッフ。

彼はお客さん。


彼は毎日来てた。

もちろん付き合ってからも。

だからジムには彼の面影が沢山あって。

友達もいて。

彼だけがいなくて。


不特定多数の人が来るから、彼が来なくなった事を聞いてくる。

常連同士、勝手に知り合いになってく。

付き合ってるのを知ってる人もいれば、知らない人もいる。


彼の事を話すのは嫌じゃなかった。

辛かったけど。

彼の話をしていたかった。

出来ない日は特に辛かった。

みんなにも忘れないでいて欲しい。

そう思った。


だけどやっぱり泣かなかった。

いや、泣けない。


だから誰も知らない。

私が毎日泣いてる事を。


案外元気そうで良かった。


そんな言葉を言われた事もあった。

それがどれだけ傷ついたか。

その場で泣き叫びたい気分。

だけど出来ない。


だからいつも一人で泣いてた。


彼と過ごした車の中で。


色々な事を考えた。

ネットで、調べたりもした。

自殺について。

鬱だったのか。

病気だったのか。

突発的。


調べたところで。

納得出来るものはないし。

嘘か本当かもわからない。

それは彼にしかわからないのに。


泣き疲れて眠る。

そんな毎日だった。


約2ヶ月。


本当にちょうどそのくらい。

とにかく泣いた。

だけどそれが。

ある日を境に少し落ち着いた。


理由は明確で。


彼のアパートが解約された。


実はそれまで、毎日彼のアパートに行っていた。

朝も夜も。

仕事の行きと帰り。

それが今までで、当たり前のルートだったから。


ほとんどは彼のアパートの駐車場で寝泊まりした。

帰りたくなくて。

鍵はもうないけど。

とにかくそこに居たくて。


彼のアパートの駐車場で起きて。

自分のアパートに帰って。

すぐに準備をしてまた彼のアパートへ。

そして仕事。

終わったらまた彼のアパートの駐車場。

泣けるだけ泣いて。

気づいたら眠ってる。


それで良かった。

そうする事で生きていけた。


おかしいと言われても。

なんでも良い。


でも、そんなアパートがなくなった。


毎日泣かなくなったのは。

落ち着いたとかそんな事じゃなくて。

単に泣く場所を1つ失ったのかもしれない。


毎日泣くことはなくなったけど。

まだまだ落ち込む日が来る。


今日もそう。

さっきまで元気にしてたのに。

急に堪え切れなくなって。


涙が止まらなくなる。


彼を思い出して。

胸が苦しくて。

後悔と虚しさでいっぱいになる。


誰にも頼れない。

だって。

頼りたい人はもういないから。


だけど安心して。

私、強い子だから。

大丈夫だよ。

それに私には彼がついてるから。