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半同棲していた大好きな、大好きな彼が自死で居なくなってしまいました。
当たり前に明日があったのに。
助けてあげられなくてごめんね。

お兄ちゃん

もう3日たちました。

新たな年になって。

彼の知らない。

彼の生きたかった。

そんな2017年。


2016年。

私は絶望した。


彼がいなくなって。

時間が進むのが辛くて。

太陽を見るのも嫌。

雨の日も嫌。

スーパーで彼を思い出して。

救急車の音に反応して。

笑えなくて。

涙しか出なくて。


正直、死にたい。


そう思った。


だけど出来ない。

私には出来ない。

意気地なし。


だから、時が止まればいい。

朝が来なければいい。


そう願った。


それに、死ぬことが怖くなくなった。


自分の弱さを感じたのは初めてだった。


それほど彼を愛していたのに。

私はどうして…


今でも思い出す。

楽しそうなまんべんの笑顔。

いじわるそうなにやけ。

酔っ払った可愛い甘えんぼう。


それと同時に、彼の…

彼の動かなくなった顔。

安置所で眠る彼の顔。

さっきまでの彼とは別人のような。

でも確かに彼だった。


それを繰り返し思い出す。


そして、なぜ?

ごめんね。


ただそう想う事しか出来ない。


時間は止まらないから。

どんどん進んでいって。


彼の知らない店も増えたし。

工事も進むし。

ものは壊れるし。


気づいたら年もこして。

2017年。


年末は彼と約束したボルダリングの大会に出た。


一緒に出ると約束した。


本当は私はいつも地元の友達と年越しをしてて。

恒例だから、それに行くよー

なんて言ってたんだけど。

彼が寂しそうだったから、ボルダリングの大会に行こうよ。

そう提案した。


そうすれば年越しは一緒にお泊まり。

彼はすごく喜んだ。

いいね!楽しそう!

行こう!!

そうして行く約束をした。


だから行った。

ジムの他のお客さんも沢山行ったから、楽しかった。

彼のことを知ってるみんな。

彼の話も出来る。

寂しいけど、みんなといると落ち着く。

それに、彼の大好きだったボルダリング。

私は彼の分も頑張ると決めたから。


その中に家族づれも来た。

夫婦と兄妹。


その家族とは彼と一緒に仲良くしてくれてて、出かけたりしていた。


私が辛い時、本当に良くしてくれた。

たぶんこの家のお母さんがいなかったら、私は潰れていたかもしれない。


その家のお兄ちゃん。

中1の男の子。

彼とすごく仲が良くて。

なついてた。


いつも2人一緒にいて。

私がヤキモチ妬くくらい。


彼がずっと着けてたバンドがある。

手につけるやつで。

なんか体のバランスを良くするやつ。

それをそのお兄ちゃんが欲しがった。

そして彼はあげた。


あげちゃった〜。

って、言ってた。


その後自分のはまた買い直しして。

それと一緒に私の分も買ってくれた。


お兄ちゃん、カウントダウンの時。

そのバンドを着けて出てた。

いつもは大切だから。って言ってしまってるみたいなんだけど。

大会だから出して来たらしい。


嬉しかった。

そしてそのバンドを私にはチラ見せしてきた。

お返しに私がもらったバンドも見せた。


まあ彼ともおそろいだけど。

そのお兄ちゃんとも色違い。


そのお兄ちゃんの行動が嬉しくて。

まだ子供だし。

普段はもう何事もなかったようにしてるけど。

彼を覚えてくれてる事がすごく嬉しかった。


だから年末は少し気持ちが楽に過ごせた。


お兄ちゃんありがとうね。

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